「寝かせておけば安心」は間違いです。離床の必要性と作業療法士のサポートについて

query_builder 2026/08/17

今回は、在宅や施設でご家族の介護をされている方に向けて、「離床」の大切さについてお伝えします。

「体が弱っているから、ゆっくり寝かせておいた方がいい」「動かすと転倒するから、ベッドにいてもらった方が安全」——そう思っているご家族・介護者の方は少なくありません。しかし実は、長時間ベッドで過ごすことが、体と心に深刻なダメージを与えることがあります。

「離床」とは何か

離床とは、文字通り「ベッドから離れること」です。ベッドから起き上がり、椅子に座る・立つ・歩くといった活動を行うことを指します。

「そんな当たり前のこと」と思うかもしれませんが、病気・骨折・手術・体力低下などをきっかけに、一日の大半をベッドで過ごすようになってしまう高齢者は非常に多くいます。そしてその状態が続くことで、体も心もどんどん弱っていきます。

寝たきりが引き起こす「廃用症候群」とは

ベッドで長時間過ごし続けると、「廃用症候群」と呼ばれる状態に陥ります。廃用症候群とは、体を使わないことによって全身の機能が急速に低下する状態のことです。

その影響は全身に及びます。

身体への影響として、筋力は1週間の安静で10〜15%低下すると言われています。2週間ベッドで過ごすと、歩くために必要な筋力の約20〜30%が失われるという報告もあります。また、関節が固まり動かしにくくなる「関節拘縮」、血行が悪くなることによる「床ずれ(褥瘡)」、肺に分泌物がたまりやすくなることによる「誤嚥性肺炎」のリスクも高まります。

心への影響も見逃せません。寝たきりの状態が続くと、気力が低下し、うつ状態になりやすくなります。「どうせ自分はもう動けない」という気持ちが芽生え、リハビリへの意欲も失われていきます。また、刺激が少ない生活が続くことで、認知機能の低下が加速することもあります。

「安静にしているから安全」ではなく、寝たきりそのものがリスクなのです。

離床することで何が変わるのか

反対に、ベッドから起き上がって活動する時間を増やすことで、次のような変化が生まれます。

筋力・体力の維持、関節の柔軟性の保持、血行の改善、肺炎・床ずれの予防——こうした身体的なメリットに加え、気分が明るくなる・食欲が出る・夜よく眠れるようになるといった心への効果も期待できます。

さらに、「自分で座れた」「少し歩けた」という体験が本人の自信につながり、「もっとやってみよう」という意欲を生み出します。この前向きな気持ちが、リハビリの効果をさらに高めていきます。

作業療法士が離床をサポートする

「離床が大切なのはわかった。でも、どうやって起こせばいいのか」「無理に動かして転倒したら怖い」——そうした不安を持つご家族も多いと思います。そこで重要な役割を果たすのが、作業療法士です。

作業療法士は「日常生活の動作」を専門とするリハビリの専門家です。離床に関して、次のようなアプローチを行います。

● 安全な起き上がり・座位保持の指導

ベッドから安全に起き上がる方法・椅子にしっかり座り続けるための姿勢の作り方を、本人とご家族に丁寧に指導します。「どこを支えれば安全か」「どのタイミングで力を入れるか」を実際の動作を見ながら確認します。

● その人に合った離床時間・活動量の設定

「いきなり長時間座らせる」のは逆効果になることがあります。現在の体の状態を評価した上で、無理のない離床時間・活動内容を設定します。最初は「15分座る」ところから始め、少しずつ時間と活動量を増やしていきます。

● 離床中の活動づくり

ただ座っているだけでは、本人の意欲が続きません。「座りながら新聞を読む」「テーブルで食事をする」「窓の外を眺める」「手芸や塗り絵をする」——その方が好きなこと・興味のあることを離床中の活動に取り入れることで、「ベッドを出ることが楽しみ」という気持ちが生まれます。

● 介護者への介助方法の指導

毎日の離床を安全に行うために、介護者が正しい介助方法を身につけることが大切です。「腰を痛めない介助のやり方」「本人の力を引き出す介助のコツ」を、実際の場面で丁寧に指導します。

「まず座ることから」始めましょう

離床は、いきなり歩くことを目指す必要はありません。まずはベッドの端に座る「端座位」から始めるだけで、体への刺激は大きく変わります。

食事をベッドではなく椅子に座って食べる、窓の近くに移動して外の景色を見る——こうした小さな変化が、体と心を動かすきっかけになります。

自費リハビリ「トトノイ」では、在宅・施設への訪問リハビリにおいて、離床支援と日常生活動作の改善を作業療法士がサポートしています。「どうやって離床を進めればいいかわからない」「転倒が心配で踏み出せない」そうお感じのご家族・介護者の方は、ぜひご相談ください。

幕別町を中心に訪問対応していますので、お気軽にどうぞ。

まとめ

長時間の寝たきりは、筋力低下・関節拘縮・肺炎・認知機能低下など、全身にわたる「廃用症候群」を引き起こします。離床することで体と心の機能を守り、生活の質を維持することができます。作業療法士が安全な離床方法・活動づくり・介助指導をサポートしますので、「まず座ることから」一緒に始めていきましょう。

ご相談はいつでもお気軽にどうぞ。



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自費リハビリ トトノイ

住所:北海道中川郡幕別町

電話番号:080-2227-0195

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